犬の時代展 「犬の時代」 ご挨拶 日々の生活の中でほとんど思い出すこともないニューヨーク時代ですが、あの頃のアートに対する渇望、邁進が、今なお消えることなく続いていることが版画制作の原動力になっていると思います。 ここには市井の人々、ありふれた、そしてタフな日常を20点ほど展示いたします。 帰国して10年、「犬の時代」制作中に、強く、強く、追体験して、あらためて素晴らしい経験だったと、10年たってやっと、懐かしく思えるようになったのです。 岸 由喜子 2023年11月 Dog walker 時折、たくさんの犬を散歩させている人を見かけて、こんなにたくさんのワンちゃんを飼っているんだなぁ、と思ったりしましたが、アメリカには”ドッグウォーカー”と言う、飼い主の代わりに犬を散歩させる仕事があるのですね・・・。 24㎝x11㎝6,300- Dog park ードッグランマンハッタンの町中にドッグランがあります。おばあちゃん犬も頑張っていた・・・。24cmx11cm6,300- Hydrant, Dog ニューヨークの消火栓はユニークな形が多いです。そこに時折犬がつながれている・・・。スーパーマーケットの前で飼い主を待っている、ちょっと悲しい顔のワンちゃんです・・・。10cmx20cm6,300- An old guy ブルックリンのスターバックスの常連のおじいさん。起きているの寝ているのか、ほぼ一日中、同じ席に座っている・・・。店の人も、誰も、何も言わない・・・。 12cmx9cm4,000- K-9 ー警察犬地下鉄で警察犬を見た。警察官と同様、物凄い筋肉質だった。社内には少し緊張感が漂う・・・。 12cmx9cm4,000- Line-Q 家路に向かう地下鉄の中で、疲れて目を閉じる三人の男性。華やかなイメージのニューヨークですが郊外に向かう地下鉄には少し疲れてぼんやりと座っている人を見かけます。10cmx10cm5,400- Street Vender 路上でホットドッグ、菓子パンやコーヒー、中には酸辣湯を売っていたりします。ほとんどのワゴンは使い込まれ、年季が入っています。 10cmx5cm4,000- Cat in Atelier 借りていたシェア・アトリエに大きな黒猫がいた。アトリエのオーナーのおばあちゃんは”Cat”と呼んでいた。映画、「ティファニーで朝食を」の主人公、ホリーも猫に名前を付けていなかったような・・・。 20cmx10cm6,300- Little Italy バレンタインが近づくころ、リトルイタリーに行ってみました。美しい看板猫がイリーの箱に乗っていたのが笑えました。 18cmx13cm5,000- Christmas Tree 銅版画に金の絵の具でオーナメントを付けました。海外のクリスマスシーズンはやはり日本とは違う、華やかさと厳かな気持ちが混ざったものです。この時期、観光客も減り、そろそろ寒波におびえる頃です。 8cmx6cm3,500- Jack Russell terrier 柔らかなブラウンのインクを使いました。 6cmx6cm3,500- Pug 小さな犬のペタンコ座りが可愛い・・・。 7cmx5cm3,500- Boston terrier こちらもペタンコ座り。配色の美しさをアクアチント、と言う技法で表現しました。 6cmx6cm3,500- Skyscraper 細長い板に摩天楼を抽象的に表現しました。 14.5cmx4cm3,600- Midtown 10㎝ x 10cm の板にミッドタウンを抽象的に閉じ込めました。 10cmx10cm3,600- Shabby Buliding ーオンボロのビル駅から15分程歩くと、だんだんとさびれたビルが目立つようになってきます。さりげなく引き返してきます・・・。 10cmx5.5cm3,600- Suburb ちょっと素敵な街並みが郊外にあります。以前は時々使っていた、B&B(ベッド・アンド・ブレックファースト)もこの辺りにありました。全体的に堅実な人々が多く住み、車は日本車だらけ。8cmx8cm3,600- Storm 嵐の予感を小さな銅板に閉じ込めました。 6cmx6cm3,500- Dog’s era 「犬の時代」のプレートをバッセト・ハウンドに文字を組み込んでデザインしました。 5cmx10cm3,600-